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【私 の 宝 も の】
 私が溶接切手の収集家であることは切手仲間の中では多少知られておりますが、一方大のビール党でもあって、世界各地のビールを飲みほすのが私の野望でもあります。その上ビ−ルに関する郵便切手やラベルを集めては並べ、眺めては満足感にひたっていることは言うまでもありません。さて、平成元年9月IIW '89年次大会がフィンランドの首都ヘルシンキで開催され私も出席しました。人口50万人足らずのこの都市はロンドンやパリーに較べて決して大都会ではありませんが、その中味はどうしてどうして結構濃い街で色々な顔をして私達に接してくれました。先ずヘルシンキ中央駅に近い街の中央部に3名の鍛冶工がハンマーをふりあげているブロンズ像が立っています。この像は1932年の作品でフィンランド民族の質実剛健さを象徴しております。

 つぎに溶接切手は1968年に発行されましたが、その画面の、溶接アークの色彩の美しさは全世界の130種余の溶接切手の中でも抜群です。さてヘルシンキに在るビール会社「SINEBRYCH‐OFF」社で製造販売されているEXPORTビールのラベルには、世界各国の海軍提督が礼装姿で画かれていますが、その中に日本の提督では東郷平八郎元師と山本五十六元師の2人が選ばれています。IIW '89開催中私はこの2枚のラベルを入手するために、毎晩ホテルの近くの居酒屋を訪ねては地ビールを飲みながらラベルを探しましたが、東郷元帥のラベルは入手できたものの山本元師のそれはついに見つけることが出来ませんでした。

 さて時は移って6年目の平成6年6月7日ふとした機会から溶接協会でフィンランド大使館勤務の鈴木淳博士にお会いすることができ、鈴木博士が所用で近くヘルシンキに出張されることを知りましたのでラベルの入手をお願いしました。鈴木さんはヘルシンキ滞在中彼のビール会社に足を運ばれてラベルについて説明されましたが、如何せんこのビールは既に製造が中止されておりラベルの入手がすこぶる難しいことがわかりました。しかし鈴木さんの熱意に動かされた受付嬢 Ms RIVAKYYNARANENさんの好意で、倉庫の中からようやくその1枚が見つかり鈴木博士を経由して7月11日ようやく私の手許にとどきました。

 では締めくくりに東郷元師と山本元師に関する切手について述べておきます。前者については日本郵便切手では3種類が発行されています。第1次昭和切手の4銭と第2次昭和切手の5銭と7銭切手がそれです。後者については最近郵趣仲間内でも話題となっております太平洋戦争終結50周年記念切手のうち、MARSHALL ISLANDSから山本五十六提督戦死50周年記念の50C切手が1993年に発行されました。これで郵便切手とビールのラベルのそれぞれがペアでそろったことになり、私にとっては誠にめでたしめでたしとなった次第です。

<妹島 五彦>




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